No. 107 リコー環境事業開発センター見学

2020/02/12 更新   環境通信のトピックス

静岡県御殿場市にございます、リコー社の環境ご術開発センターにて見学会を開催しました。当社社員と環境ビジネス総合研究所メンバーの総勢25名での訪問です。こちらではリコー社製品のリユースリサイクル、環境技術の実証施設、地域などと連携した環境取組みなどの展示があります。今回は見学の様子をご紹介致します。

工場の建屋

 

五代目の社長の桜井氏が1996年にそれまでの環境保全から次のステージに進もうと考え、環境保全と利益を同時に実現することを目的に環境経営に乗り出しました。その象徴的な施設として2016年4月にこのセンターを開設しました。敷地面積は東京ドーム2個分位の大きさがあります。元々はコピー機のマザー工場でした。自然豊かな御殿場の地でスケールアップした実証実験をして行い、我々が取り組んでいるテーマを見て頂いて、事業開発を一緒にやっていきたいというのが目的です。

当センターの機能は大きく3つあります。一つ目はリユースリサイクルセンター、二つ目が環境エネルギー技術の実証実験、三つ目が環境情報活動の発信基地です。

 

触れる地球

デジタル地球儀は青い地球が危機に瀕していることをリアルに観ることが出来ます。例えば、現在温暖化がどのように進んでいるのか見ることが出来、今後2100年までに地球をどう変化させてしまうのかが分かります。北極付近が最も温暖化が加速する予想です。

インターネットを通じて衛星からの情報を映し出し、雲の流れも観ることが出来ます。

また、マグロにセンサーを付け、回遊の様子を映し出し、マグロの回遊した進路が海水温と関わりがあることが見ることが出来ます。

 

RE100

環境への影響を最小限にとどめ事業を行うことが企業の発展にも繋がると考え、2050年までに温室効果ガスの排出ゼロ、製品の再資源化率93%を目指し持続可能な社会の早期実現に向けた取り組みを行っています。その活動のひとつとして、2017年に事業活動に必要な電力を100%再生可能エネルギーで賄うことを目標に掲げる企業が参加する国際イニシアチブRE100に日本企業として初めて加盟しました。

 

未来が見える未来ビジョンライト

ポータブルなプロジェクションマッピング装置。動物や森と人が共生している未来が見えます。

 

クーネ

富士山の自然の実際の音響をそのまま切り取り表現し、オフィスや病院などで快適な空間を作り出しています。

 

ビーコン

どのフロアのどのあたりにいるのかわかる近距離通信を行う屋内位置測位の実証実験を行い、お客様のいる場所がわかりスムーズなご案内が出来るようになっています。

 

エコシルフィー

空気の循環装置。天井付近の空気を直接床面に落として対流を発生させ、室内の温度むらを無くすことで省エネを実現します。電気代が20%削減出来た実績もあります。

 

ワンメッセージワンツリー

写真撮影し、エコ宣言のメッセージを書き込むと、1メッセージにつき1本の苗木を植樹する運動をしています。

 

コメットサークル

製品のリユースリサイクルループを表現したサークル。あまり分解を行わず簡易的に再生を行いレンタルする環境負荷の低いサークルから、一旦分解し必要な部品を交換し、リコンデショニングの略のRC機として新品と同じ品質保証をしているループ。次のループは部品のリユースを示しておりメンテナンス部品として使用されます。外側のループ全体は製品としてリサイクル出来なくても鉄やプラスチックなどリサイクルする材料資源リサイクルを表現しています。

修理や部品交換の情報を全てバーコード登録しており、色別判定した状態のいいものより出荷しています。

 

自動搬送ロボット

カメラにより画像を認識して自動走行し、回収機を持ち上げ搬送します。天井にウェブカメラを設置し回収機の位置を読み取り、その位置情報を搬送用ロボットに送信し搬送しています。

 

ハードディスク処理

従来のソフトだとデータ消去処理に5~6時間かかりますが、自社でソフトを自作し約1時間でデータの復元が不可能のレベルまで消去することが出来ます。どのコピー機から取り出したものかトレーサビリティの管理も行っています。

 

循環型エコ梱包

ワンウェイのダンボール梱包ではなく、循環型エコ包装にて出荷しています。納入後は戻ってきて繰り返し使用できるので、CO2削減に貢献出来ました。ワールドスター賞受賞。

 

室内光太陽電池

半導体の部品を応用し室内光で発電出来る太陽電池を開発しました。例えば電源のリモコンに太陽電気を搭載し乾電池が不要になります。スマホ用の充電器としての開発も進めています。

 

ぺロブスカイト太陽電池

ジャクサと共同開発を進めており宇宙環境など照度が低い所でも発電出来ます。これが出来れば夜でも発電可能です。

 

ペットボトルのレーザー技術

通常ペットボトルにはラベルが貼ってあり、廃棄する時ラベルを剥がさないと駄目ですが、ダイレクトに印字することでラベルが不要となります。インクをつけるとリサイクル出来なくなってしまうが、これは削って印字しています。10ミクロン削っています。白色のみ。

 

リチウムイオンバッテリー

ハイブリット自動車のリチウムイオンバッテリーを回収し、電気自動車の急速充電用のアシストバッテリーとして開発しています。ダイレクトに系統電源から急速充電器に引っ張ってきますと非常に電力を必要としますので、それをアシストすることで電力が抑えることが出来ます。

 

小水力発電

中空プロペラを開発しました。中に穴が開いているので異物が混入してもつまりが無く、安定して発電が出来ます。

 

リコーの取組み

リコーは長年の環境活動が評価され、COP21のオフィシャルパートナーとして採用されました。

リコーやリコージャパンは全国の自治体や地域と連携し、脱炭素社会の実現に貢献する為の活動をしています。SDGsプロジェクトの参加や支援やサポートをしています。

御殿場市は豊かな自然を守る為、エコガーデンシティ化する構想が発表されました。この実現に向け、様々なプロジェクトが進められています。市民・企業がオーナーとなって桜の植栽を行い、世界一の桜並木を実現させるプロジェクトも進んでいます。

地元御殿場市と提携しエコガーデンシティの中核事業所として行きます。

 

エネルギーの見える化

分電盤のエネルギーを見える化し、みんなが閲覧出来るようにしました。センサーを取り付けどこでどれだけ使用されたかわかるようになっています。昼休みや休憩中の機器の電源を落とし、CO2削減に貢献しました。

また、通常の見える化の他、灯油の使用量、木質バイオマスエネルギーの発熱量、CO2削減量も見える化しました。

 

エネルギーの創る

太陽光発電や木質バイオマスなど再生可能エネルギーに取り組む計画しています。

 

照明空調の制御システム

照明と空調をネットワークに繋げセンサーを使って状況を把握し自動制御して快適性を維持し無駄な電力を抑えます。クラウドを運用し複数の事業所を一括して管理することも出来ます。就業時間になると電球色に変え帰宅を促し、働き方改革にも貢献しています。

 

電力販売

電力自由化に伴い電力の小売り事業を開始しました。取引量25位までなりました。再生可能エネルギーもメニュー化し、選択する幅を広げます。

 

バイオマス熱利用

タイマーで稼働しているので人手がかからない。吸収式冷蔵機を使用しており、夏でも冷房として使用できます。樹脂製の配管を使用し温度を下げることなくお湯を運んでいます。地元御殿場市と提携しているとのことで、補助金を取得することが出来ました。

増設プラントを新たに開設しました。ボイラーでセンターの暖房と給湯に利用しています。カートリッジ式のコンテナパッケージを導入しました。常に入れ替えることで手間や清掃が無くなり運用が簡単になります。

チップ化や間伐などにより環境保全や雇用創生をはかることが出来ます。

 

リコースタッフの方と参加者皆さん

 

環境ビジネス総合研究所からの参加者

(参照)

リコー環境事業開発センター https://jp.ricoh.com/environment/eco_business_center/

記者:アーバンシステム㈱ 岩松 美千子