No. 108 CANONオフィスツアー

2020/02/28 更新   環境通信のトピックス

当社に導入している複合機のご縁で、品川にございますキヤノンマーケティングジャパン株式会社のオフィスと製品ショールームに訪問し、様々なオフィス環境取組みや製品についてうかがって参りました。ポイントをまとめましたのでご覧ください。

参加メンバーで記念撮影。東京オリンピックのオフィシャルパートナー企業だそうです。

 

■■オフィス改革取組みについて■■

様々な取組みのきっかけは2003年(17年前)のオフィスの移転でした。4400名が7箇所のテナントビルに分かれて勤務していましたが、3000名しか入らない現在のビル(+他1棟)に移転を決めましたので、紙を減らしたり、電子化を進めたりしました。2005年の内部統制、個人情報保護法施行の際はセキュリティーの強化、2008年のリーマンショックの際はコスト削減、2011年は東日本大震災がありましたので、翌年からBCP,BCMの見直しでFAXのペーパーレス化やテレワークの推進を行いました。2017年4月から働き方改革がスタートしましたので、労働時間の管理の徹底や在宅勤務などの取組みを進め、RPAやサテライトオフィスの活用を進めています。

 

■働き方改革

個人からチームで協力し合い、仕事の効率と質を同時に高め全員で定時退社を目指しています。しかし、まだ全員が定時退社は難しいのが現状です。

改革を進めるにあたっての考え方は2つあります。働き方のルールと仕事の見直しを両立しなくてはなりません。ルールとして水曜日はノー残業デーと徹底する、またはテレワークなどのルールを見直すという事もありますが、仕事の見直しが必要となります。仕事効率の上がる生産性の高いオフィスの環境もひとつです。業務改善の際は仕事の洗い出し「可視化」をした上で、標準化の際にITやアウトソーシングを進めることで仕事の効率化を同時に高めることが出来ます。

 

■オフィス環境の見直し

以前は紙や物の多い事務所で仕事をしておりました。個人のデスクを見ても足元まで書類が積まれており、果たして生産性の高い仕事が出来るのであろうか、テレワークを進めようと思っても結局紙が無いと仕事が出来ないのではないだろうか、という懸念がありました。

これまでデスクからプリンターまでの導線も悪く非効率でした。

出しっぱなしの放置プリントが見受けられ、中には機密文書もあり、まずは現状の問題点の洗い出しを行いました。書類量の可視化(数値化)を行いました。1メートルが1ファイルメーター=書類約1万枚と換算し、ひとつのデスクで約5万5千枚もの書類があることがわかりました。そして目標の数値を半分以下にしようと書類の削減を取組みました。

捨てられない理由について社内アンケートを取ると、社内基準がわからない、いつか使うかもという回答がありました。これにより書類の削減を個人に任せていても減らないということがわかりました。

 

■紙削減の取組み

  1. トップダウン。社長メッセージにより管理策を通達しました。廃棄の基準を明確にして迷ったもの、過去1年使っていないもの、念のため取っておきたいものは捨てましょうとしました。
  2. 社内監査を行い、期日までに整理を行い掲示しました。

 

■現状の可視化

各部門、各機械の出力の現状、どれだけの枚数やカラー印刷されているかの調査もしました。機械によって使用頻度のばらつきがあったり、放置プリントが多いのもわかりました。導線もカウントし効率の悪さもわかりました。

出力機器を8割削減し、社員証による出力機器認証を行い、出力のとめ置きをしています。その結果、出力枚数を大きく削減することに成功しました。放置プリントやミスプリントの防止に繋がりました。

印刷支援ソフトが各PCに入っており、会議資料などはこれまで写真、PDF、パワーポイント資料などを出力してからホチキス留めしていましたが、データ上で完成図を描いた上で出力出来るので、ミスプリントも減り綺麗な資料作りを出来るようになりました。

また、毎月5S活動(整理、せいとん、清掃、清潔、しつけ)を実施しリバウンドしないように努めています。年3回強化月間も設け、社内監査も実施しています。

 

■FAX業務

お客様からの受注のうちどうしてもFAXで受けるものがあります。受信すると社内で仕分けや発注などの業務があり電子受注より時間がかかってしまいます。1日4~5千枚のFAX受注があり、ラックに仕分けて各自が対応する流れになっていました。幕張と大阪にオペレーションセンターがあります。

現在は電子化して、受信した時点から紙に出さずPDFファイルのまま回すようにしています。PDFファイルを作業毎のフォルダに格納し、順番に回していくことで紙の削減と効率化出来ました。また問い合わせ対応の際、フォルダの中を検索するだけなので素早く対応出来るようになりました。

これまでの登録名を基にファイル名に自動的に社名も入ります。

またファイルサーバー上で管理することにより災害等で出社出来ない時に他の支店で対応するとか、このような効果もありました。

発送に関しても管理出来ます。発送したか再送したか受信したかも確認出来る仕組みになっています。

 

また上述のFAX業務の付帯機能として、代表的な機能を以下の通りご紹介します。

 

□マスキング機能 

見積、受注、発注などの流れの手間を原価入りの素の見積書を作りマスキングして発注があればオリジナルを見て発注書をすぐに作れるようになります。

□スタンプ機能 

承認、却下、名前のスタンプなどを作り電子スタンプを押して社外からも認証印などを押すことができ、業務効率出来ます。

 

■情報セキュリティー

持ち出しPCについては事前に申請し許可をもらった上で持ち出しています。持ち帰り申請もあります。情報漏洩した際のリスクをわかった上で機密文書に対しての扱いを厳重にしています。全体の学習会や半期に1度セキュリティーマネジメントのミーティングを設けており、啓蒙しながら日々の運用をしています。

事故はこれまでありませんが、問題の起きた際はリスクマネジメントに基づき情報漏洩を防ぐ為にインシデント報告をしっかり上げ、二次被害を防ぐ対策を取っています。不意打ちにダミーでチェックすることもしています。

 

 

■■ショールーム(キヤノンプラザS・コンスーマプロダクト)■■

予約なしで一般の方も自由に入れます。カメラは全てSDカードとバッテリーが入っているので、自由に撮影も出来ます。プリンターはデータを持って来れば試し刷りも出来ます。基本的には新製品の展示をしています。

(3Fのビジネス系ショールームは予約制)

 

■一眼レフカメラとミラーレスカメラ

簡単には構造の違いです。ミラーレスカメラはミラーが入っていないので、直接センサーで見られます。一眼レフカメラはミラーが入っており、レンズから入った光がミラーに反射したものを覗いて撮っているイメージです。動くものは見たそのままを取れるので一眼レフカメラが向いており、ミラーレスカメラはセンサーでぶつかった光がデジタル処理された絵なので液晶モニターで映ったものをファインダーで覗いているイメージです。少しタイムラグがあります。プロの方は一眼レフを使用する方が多いです。

 

■気になった製品

・EOS-1D X Mark III。プロ使用カメラ。1秒間に16コマ撮れる。

・その場でシール用紙にプリントアウトしてくれるインスタントカメラ

・スマートフォンからのデータをプリントアウト出来るプリンター

・オフィシャルグッズ(カメラ型USB、ストラップバック)

・小型カメラ、ファイダーが無く見たそのまま撮れる。防水。動画撮れる。

・望遠レンズ。白色はキャノン製品だけ。ワールドカップでは7割がキャノン製でした。

・双眼鏡。手ブレ補正機能がある。アイドルグループのライブで人気。

 

 

■■セキュリティー■■

■5つの備え(特定、防御、検知、対応、復旧)

様々な手法でバックドアを開けさせて、そこから入り情報が抜き取られてしまいます。

どのレベルのものにどのように対策するのが大事です。特に今はアンバランスなところから情報を取られ、サプライチェーンを踏み台にした情報漏洩が狙われています。まずは機器で退避するより人で退避することが大事です。

個人情報が漏洩した時の会社のリスクは多大なものになります。社員一人一人がしっかりと重要性を把握し、どんな影響が出るのか自分のことに置き換えて考えるもの大事です。

アメリカの新しい基準でNISTOというのがあります。これまでは、リスクを特定して防御してそれを検知して対策するという流れでしたが、今は検知して対応していかに早く復旧しなくてはなりません。それは、ウイルスはかかるものだという前提にあり、かかった場合被害を第三者に感染させない、広めない、加害者にならない事、被害を最小限にとどめる事が、ポイントになります。リスクに対する備えをしましょう。

機器の資産管理をしっかりし、機器の導入履歴ばかりでなく、インストールされたソフトウエア、アプリケーションのバージョンを統一するのも大事です。バージョンの違いがセキュリティホールになってしまうので、会社のルールに合わせ、アップデートし、管理し、棚卸しやチェックをする体制を整える事が重要です。

 

■SubGate

この製品は、UTMやアンチウィルスソフトと違い、外部から侵入してくるものを防ぐものではなく、感染したPCから他のPCへ感染を広げない為のアプライアンス製品になります。ウイルス対策。どんなにウイルスが巧妙になってもパターン化されていて決まっているので、有害なプロトコルを全てブロックします。システムの侵害された箇所を最小限にブロックして被害を広げない、加害者にならない事が重要になってきています。管理可能なセキュリティーレベルを高い位置に常に上げウイルス感染を防ぎましょう。必ずバックアップも取りましょう。

 

オフィスツアー後は懇親会を開催下さり、美味しい食事を頂きながら楽しく懇談しました。

 

■編集後記

社員皆さんが仕事をされている実際のオフィスの見学もしました。書類や資料が山積みといった光景は一切ありません。テーブルにパソコンがあるだけと言った感じでチームとしてのエリアがあるのみで個人の席すら決まっていないのです。最初はシンプル過ぎて大変驚きましたが、無駄を無くすという事がいかに大事か、業務の効率化に向けてみんなで取り組む意識が大事か、個々の改善が会社の取組みや仕組みまで全ての大きな改善に繋がり、会社全体が良くなるということが分かり、とても学びの多い見学でした。

当社もISMSを導入しているので、情報セキュリティーに関して業務上の情報管理体制はしっかりし、まずはアップデートやバックアップと言った基本的な事を確実にやって行きたいと思います。良いところは早速取り入れたいですね。

 

(参照)

キャノンマーケティングジャパン株式会社 https://cweb.canon.jp/corporate

 

記者:アーバンシステム㈱ 岩松美千子