No. 121 プラスチック資源循環促進法

2022/03/31 更新   環境通信のトピックス

今年の4月1日より「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律案」通称:プラスチック資源循環促進法が施行されます。

「プラスチック資源循環促進法」とは、プラスチックの資源循環を目的とした法律です。2021年6月に国会で可決し、2022年4月から施行予定となっています。
プラスチックについて、単に「捨てる量を減らそう」ではなく、「捨てることを前提としない経済活動をしよう」としているのが特徴です。
同法では、3R+Renewable促進を掲げています。

『「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」の普及啓発ページ』
https://plastic-circulation.env.go.jp/

これまでコンビニや飲食店にて無料で提供されていたスプーン・フォークや、ホテルのアメニティ、クリーニング店のハンガーやカバーなど、これらのプレスチック製品の排出の抑制がされます。(対象は12品目です。スプーン、フォーク、テーブルナイフ、マドラー、ストロー、ヘアブラシ、くし、カミソリ、シャワーキャップ、歯ブラシ、衣料用ハンガー、衣料用カバー)

【背景】
この法案が制定された背景としては、海洋プラスチックごみ問題、地球温暖化問題、廃棄物の海外での輸入規制がありました。これらの問題に対応するため、2019年5月に「プラスチック資源循環戦略」が策定され、基本原則として「3R(リデュース・リユース・リサイクル)+Renewable(再生可能資源への代替)」が掲げられました。
中でも海洋プラスチック問題はSDGsの14番の目標になっており、世界的な課題として注目されています。廃棄されたプラスチックが適正に処理されないと海で漂流し数百年分解されずに残ると言われ、生態系・海洋環境・漁業などに悪影響を及ぼすからです。

(リデュース)
2030年までに、代替品が環境に与える影響を考慮しつつ、ワンウェイプラスチックを累積で25%排出抑制するように目指す。
(リユース・リサイクル)
2025年までに、プラスチック製容器包装・製品のデザインを、機能の確保を両立し、技術的に分別容易かつリユース可能又はリサイクル可能にすることを目指す。

【取組み】
1. 設計・製造
 ・環境配慮した設計
  →減量化、包装の簡素化、部品の再利用、他素材への代替、再生プラスチックやバイオプラスチックの利用など
 ・設計認定
  →設計認定された製品は国が率先して調達するグリーン購入法への配慮

2. 販売・提供
 ・使用の合理化
 ・ワンウェイプラスチックの削減
  →有償で提供。特定プラスチックの使用しないように促し不要の場合はポイント還元。繰り返しの使用を促す。

3. 排出
 ・排出抑制
  →プラスチック使用製品産業廃棄物の排出を可能な限り抑制し、可能な限り再資源化すること
  →前年度のプラスチック使用製品産業廃棄物の排出量が250トン以上の排出事業者は「多量排出事業者」とされ、その取り組みが不十分の場合には勧告・公表の対象になる(小規模事業者は除く)

 ・分別抑制
  →再資源化が難しいもので、熱回収を実施できるものについては熱回収を実施すること。リチュウムイオン電池など、再資源化を著しく阻害するおそれのあるものの混入を防止すること

4. 回収・リサイクル
 ・自治体での分別回収、再品化
 ・製造事業者の自主回収、再資源化
 ・排出事業者の再資源化

【これから】
2020年7月にレジ袋有料化が実施された際は消費者に大きな影響がありました。エコバックを持参してレジ袋を辞退する人が増加し、環境省のWEB調査によれば、一週間以内にレジ袋を辞退した人の割合が71.9%にのぼりました。(2020年12月調べ)
http://plastics-smart.env.go.jp/rejibukuro-challenge/pdf/20201207-report.pdf

今回の法令に対処するため、事業者と消費者にもレジ袋が有料化になった時と同様の変化が現れるのではないでしょうか。
企業の対応例
・ライフコーポレーションはプラスチックストローを紙製に先割れスプーンを木製に切り替える。
・シャトレーゼは使い捨てスプーンを1本2円で有料化に。
・ファミリーマートは弁当容器の一部でバイオプラスチックの導入。


個人の対応例
・分別ごみの徹底
・マイカトラリーの持ち歩き
これまでのマイバック持参から始まり、マイ箸やマイストローなどマイ〇〇持参が更に増えるでしょう。マイカトラリー製品の新商品も色々発売されており、素材も竹製やバンブーパウダー入りなど、地球環境にやさしくおしゃれなデザインのものもあります。
これからは、竹のフォーク、スプーン、箸、ストローの入ったマイカトラリーセットを持ち歩いてはいかがでしょうか。



記者:アーバンシステム㈱ 岩松美千子