No. 123 グリーンライフポイント

2022/07/13 更新   環境通信のトピックス

 環境省より発表された「グリーンライフポイント」をご存じでしょうか。今回は環境取組みがお得なポイントに還元される制度をご紹介します。
 国内のCO2排出量の約6割以上は一般家庭から排出されたものが起因とされていると言われています。グリーンライフポイントは、環境に配慮した行動や取組みにポイントがもらえる制度で、普段の何気ない行動をエコな行動に変えることによって、楽しみながら自発的に環境意識を高め、お得に生活できるものです。正式名称は『食とくらしの「グリーンライフ・ポイント」推進事業』といい、26の企業や自治体などが参加しており、家庭から出るCO2排出量削減が狙いです。


◆対象
対象となるものは、大きく分けて5個あります。
【食】
・地産地消・旬産旬消の食材利用
・賞味期限や消費期限間近の食材購入
・食べ残しの持ち帰り

特に、地産地消はその土地で生産された食材をその土地で消費するため、輸送によるCO2排出を防ぐことができます。また、新鮮な食材を購入することができ、消費者と生産者の距離が近い為、こだわった栽培方法を導入するなど、農業の活性化にも繋がります。

【住】
・高性能省エネ機器への買換え
・節電の実施
・再エネ電気への切換え

日本は世界第四位のエネルギー消費国ですが、エネルギー自給率はわずか12%しかありません。太陽光発電などの再生可能エネルギーに切り替えたり、環境に配慮した高機能省エネ機器に買い替えるのが効果的です。

【循環】
・プラ製使い捨てストロー・カトラリーの受け取り辞退
・ばら売り、簡易包装商品の辺卓
・リユース品の購入
・リペアの利用

今年4月より「プラスチック資源循環促進法」により12種類のプラスチック製品の利用の削減方針が決まりました。スプーン、フォーク、ヘアブラシ、ハンガーなど、受け取りを制限することで、CO2削減や海洋プラスチック問題に貢献できます。

【衣】
・ファッションロス削減への貢献
・サステラブルファッションの選択
・服のサブスクの利用

新品やまだ着れる衣服が廃棄されている現状があり、その量は年間48万トン、1日あたり1,300トンにもなります。再利用可能なサステナブルブランドの服や、サブスクを利用して服を着て廃棄を出さないようにしましょう。

【移動】
・カーシェアの利用
・シャアサイクルの利用

運輸部門のCO2排出量は2019年の調査で自動車が49.3%を占めていました。ガソリン車からCO2を出さない電気自動車への移行を政府でも促しており、経済産業省ではEV車の購入に最大85万円の補助金を出しています。


◆採択事業者と取組み
公募で選ばれた企業が参加し、その事業者によってポイントの発行対象や環境配慮行動は異なります。参加企業や団体の取り組みの一部をご紹介します。

・イオンモール株式会社
店舗でのプラスチック製品受け取り辞退に対してポイント発行

・楽天グループ株式会社
配送資材の省資源化製品の購入、ラベルレス製品の購入、省エネ家電の購入、再生可能エネルギー電力導入施設の宿泊、サステナブルファッション・リユース衣料購入にポイント発行

・東京電力エナジーパートナー株式会社
需給逼迫時等の電力会社陽性を受けた蓄電池ユーザーの節電協力、PPA方式の太陽光発電設備の設置、太陽光発電時価消費型自然冷媒ヒートポンプ給湯器導入にポイント発行

・株式会社NTTドコモ
Dポイントと連携するスーパーやコンビニで消費期限の迫った青果物・惣菜の購入にポイント発行

・富山県
富山県産農林水産物及び加工品の購入にポイント発行

・Zenmov株式会社
カーシェアの利用、カーシェアでの電動車利用・再生可能エネルギーで充電したEVの利用。公共交通機関とゼロカーボン・ドライブを組み合わせたツアーの利用、ゼロカーボン・ベジタブルの脱炭素・循環型食材を味わうゼロ旅の参加にポイント発行

・一般社団法人あきた地球環境会議
秋田県・秋田市事業の「あきどんどん」アプリで、地産・旬産の商材購入、衣料品の回収協力、省エネリフォーム、エコカー購入、マイカップ利用、クリーニング店にハンガーの返却にポイント発行

・株式会社土と野菜
300ml日本酒リターナブル瓶の回収協力にポイント発行

・認定特定非営利活動法人太陽光発電ネットワーク
太陽光発電設備の仲介、再エネ電気への切換えの取次にポイント発行

・株式会社クラダシ
社会貢献型ショッピングサイトの品質に問題がないが通常ルートにのらない食品(賞味期限間近、規格外など)の購入にポイント発行

・株式会社永島農緑
ハウスの電力を非FIT型ソーラーシャアで賄い、廃菌床を堆肥として活用するなど、脱炭素・資源循環型で栽培した椎茸の購入、椎茸狩りの参加にポイント発行

・一般財団法人塩尻市振興公社
塩尻市が展開するMaas事業整備にあわせマイカー利用を控えてオンデマンドバスなどの公共交通機関を利用する取組みにポイント発行

・セブンイレブン
消費期限間近の商品をnanacoで購入すると5%割引するエシカルプロジャクト開始

・スターバックス
消費期限間近の商品を閉店の約3時間前から20%値引き。売上の一部を認定NPO法人全国こども食堂支援センターなどに寄付

・ファミリーマート
消費期限の近い商品を値下げするエコ割を実施


ポイント発行は8月頃から開始予定で発行額はポイントの1~5%程度で、全体では1億円超となる見込みとされています。
また、環境省で今年2月に行ったアンケートで、ポイントがもらえるとしたら環境配慮行動に移すかどうか調べたところ、約8割が「実施する」と答えていました。
政府では事業者にシステムを導入するための改修費を補助するなどの後押しもしています。
企業側も消費者側もメリットがあり、環境配慮意識や行動が高められるので、今後は環境に良い選択を自発的に進め、SDGs活動に貢献してみてはいかがでしょうか。

【参照】グリーンラーフポイント(環境省)
https://ondankataisaku.env.go.jp/coolchoice/greenlifepoint/

記者:岩松美千子